竹灯籠設置2日目第3回 横浜国際プール 「竹灯籠まつり」

2008年10月05日

伐竹技術研修会

全国で荒廃した竹林の再生が叫ばれるなか、その道はいま着実に開けています。
日本の竹ファンクラブは市民の力で竹林再生事業を推進し、竹林の保全・活用や竹文化の普及を図る活動を推進してますが、第一歩は竹林の適正な間伐による密度管理です。

多くの課題を抱えている竹文化・産業ですが、なかでも伐竹技術は切り子といわれる人々の減少と高齢化にともなって、機械の併用による作業に移行しつつあります。

木材の伐木技術に比して遅れをとっている伐竹技術が少しずつ変化をしている状況を、感じ取る機会を得られたのでここに報告します。

伐竹技術研修会は主催 株式会社 林業新聞社、後援 全日本竹産業連合会・滋賀県竹材協会、協賛 林野庁特用林産対策室で10月1日開催されました。

会場は滋賀県彦根市本庄町の一級河川愛知川(エチガワ)にかかる葉枝見橋の河畔。
琵琶湖の東岸にそそぐ河口から上流約5km右岸、堤外地の両岸に延々と竹林が幅約100mで続いています。その規模はこの地点を中心に下流側に2.5km、上流側に2kmあります。

おごと温泉駅前から 琵琶湖と竹林         一級河川愛知川栗見橋右岸の竹林
081001おごと温泉駅前081001栗見橋から右岸のマダケ林








会場と葉枝見橋                   右岸につづくマダケ林
081001葉枝見橋と会場081001愛知川右岸の延々と続く竹林







参加者はJR湖西線おごと温泉駅に集合、マイクロバスで琵琶湖大橋を渡り東岸を北上して、近江八幡市経由で彦根市との市境の栗見橋を渡り右岸上流へ。
両岸は上流も下流も平坦地にマダケが延々と、堤防にはヒガンバナがたくさん咲いていました。
葉枝見橋を過ぎ上流際の河川敷会場に約1時間で到着しました。

我々19名は、平成17年度にできた愛知川右岸河畔林の保全・管理をめざした愛知川右岸河畔林協議会、いま現在は平成19年度から住民と行政の協働による2か所のモデル地区で河畔林管理をする愛知川右岸河畔林の会(会員76名)の方々10名ほどと一緒になりました。(モデル地区1:立附町地先、モデル地区2:本庄町地先 葉枝見橋上流にて活動)

主催者の林業新聞社 成田利典社長、つづいて林野庁特用林産対策室 小島 智課長補佐、全日本竹産業連合会 杉田 守会長がそれぞれ挨拶。

成田林業新聞社社長開会挨拶            杉田全日本竹産業連合会長
081001林業新聞成田社長081001全竹連杉田会長








整備されたマダケ林(モデル地区2)        隣接したモデル地区外の状況
081001整備したマダケ林081001未整備部の竹林







その後すぐわきの整備された、河川敷のモデル地区マダケ林を見学、作業道は幅が4m程度ありこれは作業の効率もよさそうです。整備された密度状況は、いつも見慣れた中井町半分形のマダケ林と同程度、ジャングル化した枯竹の除去処理は幅の広い作業道にすべて敷かれて、積み上げ状態はありません。

そしてミニ講座が元滋賀県立大学教授 小林圭介農学博士からありました。
先生は滋賀自然環境会誌に発表した愛知川河畔林と整備計画について、これは自然環境と共存できる河川整備計画であるべき観点から5ヘクタールの現地植生調査をし、愛知川河川整備事業に対する提言した内容でした。

午後は今回の研修目的、各種機械による伐竹作業研修となりました。
まず愛知川右岸河畔林の会会員による、人力による伐竹が行われました。
マダケの根元地上から30cm程度の所を、細物は一発斜め切り、太物は周囲を回りながら数回で切り、ノコギリは使いません。
笹の葉枝落としは素早い連続わざ、枝付け根の下側にナタ入れし、そのまま上側に持って行き、刃の付いていない側(ナタの背)の柄の付け根付近で、手前に裂いて払い落とす見事さ。竹文化と需要の高い京都は比叡山のすぐ向こう側、竹の曲がり具合を見て、切り倒し、枝払いと一連の動作は、竹を決して傷つけない切り子スタイルに一同感心しきりです。

ナタで伐竹の断面(回り切り)            枝払い用のナタ
081001ナタで伐竹 回し切り断面081001枝払い用のナタ








付け根の下から上にナタ入れ              上側からナタの背で手前に裂く
081001枝払い1081001枝払い2







機械は愛知川右岸河畔林の会の小型チェンソーと刈り払い機。
それにチップソーのフジ鋼業から(兵庫県加古川市野口町、TEL0794-22-2037)、刈払機用アタッチメント竹用ブレードソー「かぐや512」が2種類と竹専用チップソー「竹刈り名人100P」。

まず河畔林の会所有のチェンソーは小型で威力を発揮するが振動の大きさによる、はくろう病の防止対策(防振手袋等)が必要。
刈払機は草刈用チップソーで竹はキックバックも大きく用途外使用で不可。

かぐや512は直径150mm程度の太い竹を立った姿勢で切れるようにシャフトとノコ替刃の取付に角度が付いていて、手持ちの刈払機に取付け可能に開発。先端の替刃は左右どちらからでも切れ、水平切りでなく約30度傾斜した角度で上から下に向けて行くと刃が挟まれることが少ない事が判明。

かぐや512(ブレードソー)             かぐや直線形機
081001かぐや512で伐竹081001かぐや直線形機








かぐや直線形機
081001かぐや直線形機もう1種類は同じかぐやで刈払機シャフトと平行直線的に付いた替刃式機。これは空中に斜めに倒れたままの竹または地上で水平に置かれた竹を切る場合に使える。(ちなみに512は藤井芳行工場長の誕生日だそうです!)



3番目は竹専用チップソー、従来品より刃数を多く設け(100p)竹に対する適合性が向上。キックバックが減少し刈払機のエンジン負荷と作業者の疲労も減少させる。サイズは外径230mmと255mmの2種類。これは緩斜面なら作業の安全性からも使えそうであった。

竹刈り名人チップソー(100P)            竹刈り名人使用の切断            081001竹刈り名人チップソー081001竹刈り名人チップソーで切断








今回の機械取扱いはすべて、平坦地で作業条件に恵まれた場所である。傾斜地が多い地域の竹林では自身並びに他の作業者に対しての安全配慮が求められるが、刈払機のようにリーチの長い機械の選定には、より慎重さが求められることが各種機械の性能を見て感じ取られました。

伐竹が機械による省力化を図り、低コストと軽労働化への向けての必要性を認識しての意見交換も済みました。
予定より早く進んだ研修会は、愛知川右岸河畔林の会の皆さんに感謝しつつ、再びマイクロバスで会場をあとにして、JRおごと温泉駅で解散となりました。

081001会場081001参加者一同 

takefan at 22:05│TrackBack(0)

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